【高野山真言宗成田山真如院(羽幌本院・札幌分院)】札幌・羽幌での十三参り・水子供養など

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昨今のお寺の有り様について

〈更新日: 令和7年6月23日 〉 ※写真が掲載されている場合は、クリックすると拡大表示されます。

札幌分院建立当時の平成十六年前後の世界情勢と現在とでは大変な違いや変化が起きている。
変化している世界や日本の社会情勢が良くなっているであれば歓迎出来るのだが、昨今の世界情勢を見詰めて見ると不安で不吉、恐怖な事ばかりが起きている。
勿論、通信技術の進歩、携帯電話の普及、インターネットの普及は目の見張る所があり、時間や空間が短縮し、人間間や社会間、世界中のあらゆる国々との距離間が縮まった。
この様な良い事ばかりであるのならば歓迎されることなのだが、どうやらそうでもない。
時間と距離間が無くなった事で瞬時に世界の情報が分かる。しかし正確な情報ばかりとは限りらない。
フェイクニュースが氾濫し情報が混乱している。何が大切で必要なことなのか、何が問題なのか区別がつかない。便利の為に開発された通信技術の筈なのに、このことによって人間が人間として社会の中で生きる為に大切なものを失ってしまった。それは、「こころ」の問題である。
そして、不安や恐怖に陥った人間の「こころ」は、不安や恐怖をどこにぶつけて良いのか分からない。
私のお寺には、多くの方が「こころ」の中に沢山の不安や恐怖、心配事を抱えて尋ねて来られる。
最近は、瞑想をしたり、住職との会話をすることで一時の安らぎを求めて来られる方が多い。
昔のお寺は、近隣の皆さんが親しく通い合い、話し合い、食べ合いして安らげる多様な空間だった。しかし、現代のお寺は、敷居が高いと言われる。そしてまた、暗く、冷たいと言われる。
ジャーナリストは、「現代のお寺は、社会の中に必要性が求められていない」と言って批判する。
もう一つは、僧侶と言う資格や人格が社会の中で何を意味しているのか、社会の中で何をする存在なのか理解されていない事である。別な言い方をすれば、葬式など特別に必要とする時には利用価値が
ある存在だが、それ以外には何も役に立っていない存在者と見られている事だ。
社会的に見下された地位の低い不必要で別世界の存在者として捉えられているように思える。
「お前みたい坊主に何が分かる」、「経営者ずら、学者ずらするな」と浴びせられた言葉がある。
その時「お寺がどうなっているのか」、「坊主は、どんな仕事をしているか分かって言っているのか」と反論するが、余りにもお寺の世界、僧侶の仕事の中味を社会的に知られていないことの情けなさ、寂しさを感ずることが多い。
お寺の年間収入は、全国約7割のお寺は1千万円以下であるとされる。中には年収30万円にも満たないお寺も有ると聞いている。これら殆どのお寺の住職は、お寺の仕事以外に仕事をし、サラリーマンや農業などと兼業しながら、そこから得られた収入をお寺の維持管理、修理、修繕費に当てている。
殆どお寺を維持するだけでなく、寺族の生活すら守れなくなっているのが今日の現状だ。
今後、人口減少、地方地域崩壊さらに宗教離れが顕著になって行ければ、現在7万7千ヶ寺の内約3万ケ寺、神社では約10万社の内約1万社程度しか残ってゆけないと危機感が叫ばれている。
それは、年間収入が少ない事、このことにより後継者が育たないことなどが要因としてあげられる。勿論、お寺の住職達の生き方、経営管理や経営能力の在り方などを改善する事も叫ばれている。
最近は、寺院セミナーと称して宗派を問わず多くのお寺で寺院経営について研修会を行っている。
私が感ずる所では、ここ十年を境にお寺の減少、空き寺の増加が顕著になると想定している。
また、埋葬の仕方も合同墓埋葬、葬儀費用の極端なダンピングによる商業化競争の現象が起きている。将来を見据えた時、お寺も葬儀社も墓屋さんも同時に一挙に減少する時期が来るだろうと予想する。
今からお寺は勿論、檀家さんや信者さん仏教徒であれば皆さんで助け合う時が来ている。
宗教離れ、寺院離れ、教会離れは、日本だけではない。ドイツを始めヨーロッパ各地を中心に30%以上を超える信者の教会離れ、信者の減少が起きていることが問題となっている。
「心の時代」と言われて久しいが、何処の国にも情報過多による「心の拠り所」の場所を失っている。
もう一度、立ち止まって自分を見詰め、他人を見詰めてお互いに助け合う社会、一つしかない地球を守る人間関係を再構築しなければ取り返しの付かい後悔する時期を迎えることを警告したい。

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